2024.12.13
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倉庫業
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大型倉庫
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大型倉庫物流センター
大型倉庫物流センターとは? その役割と機能についてわかりやすく解説!
EC市場の急進により物流のニーズが加速し、いたるところで大型の物流施設の開発ラッシュが続いています。
この物流施設は、大型倉庫物流センターや大型物流倉庫と呼ばれています。これらの大型倉庫物流センターと大型物流倉庫、実はそれぞれ役割や機能に違いがあります。
しかし最近では、物流センターの機能を一部担った物流倉庫も登場しているため、定義が曖昧になっている現状があります。
今回の記事では、それらの役割や機能の違いについて詳しく説明していきたいと思います。
CONTENTS
◗物流倉庫と大型倉庫物流センターの違いとは?
◗大型倉庫物流センターの種類と違い
◗大型倉庫物流センターの立地での役割の違い
◗大型倉庫物流センターまとめ
■物流倉庫と大型倉庫物流センターの違いとは?
物流倉庫とは、商品や製品、原材料などを一時的に保管する施設であり、企業の供給チェーンにおいて極めて重要な役割を果たしています。
この施設は、商品の品質を維持しながら適切に保管し、必要に応じて出荷準備を行うことで、スムーズな物流を支える基盤となっています。特に、製造業や小売業では、在庫管理や供給の安定性を確保するため、物流倉庫が欠かせません。
一方、大型倉庫物流センターは、物流倉庫とは異なり、単に商品の保管を行うだけでなく、出荷までのさまざまな作業を担う施設です。この施設では、商品仕分け、検品、ピッキング、梱包、配送手配など、多岐にわたる物流業務が行われます。これにより、出荷までの効率性が高まり、顧客への迅速な対応が可能になります。
これら二つの施設の大きな違いは、主にその目的と機能にあります。物流倉庫は、比較的シンプルな建物構造で、保管する商品に合わせた設備が整えられているのが特徴です。例えば、冷蔵・冷凍設備を備えた倉庫や、特殊な素材を保管するための防火設備が設置されることがあります。これらは、保管する商品の性質や取り扱い要件に応じてカスタマイズされています。
一方、大型倉庫物流センターは、規模や設計においてより高度な物流機能を備えています。
このような施設は、商品を効率的に取り扱うために自動仕分けシステムやベルトコンベア、さらには最新のロボット技術が導入されていることもあります。さらに大型トラックの出入りが頻繁に行われるため、施設自体が広大な敷地を持ち、大型車両がスムーズに移動・停車できるような設計が施されています。このように、入庫から梱包さらには出庫までの多岐にわたる物流作業を一つの施設内で完結させることで、全体の物流効率を大幅に向上させています。
両者はその機能や用途が異なるため、企業の物流戦略において、どちらの施設を活用するかは事業規模や取り扱う商品の種類、顧客ニーズに応じて慎重に判断されるべきです。
つまり、大型倉庫物流センターは「顧客へ商品を必要な時に必要な分だけ素早く届けるための拠点」としての施設といえます。
工場や生産者から出荷した商品は、顧客へ発送する前に大型倉庫物流センターを経由し、仕分、保管、包装、流通加工などを行い、顧客や消費者の手に渡ります。
大型倉庫物流センターを設置する目的は
①顧客のニーズに応える ②小売店などの作業負担の軽減 ③リードタイムの短縮
主にこの3つとなります。
・大型倉庫物流センターで顧客のニーズに応える
工場や生産者が出荷する場合のほとんどが大ロットで、コンテナや段ボールに詰められています。しかし、小売店や一般消費者は、小ロットで取引したいと考えますから、そのニーズに応えられる仕分け場所が必要ですが、店舗や宅配便センターでこのような作業を行うのは難しいので、大型倉庫物流センターで個数単位に小分けして出荷をします。
・大型倉庫物流センターで小売店などの作業負担の軽減
大型倉庫物流センターで小分けをすると、小売店の負担を軽減するメリットもあります。入荷後は店頭に並べるだけになるため、いち早く販売に繋げられます。
このように大型倉庫物流センターは、生産者から消費者に届くまでの過程をスムーズに行う役割があるといえます。
・大型倉庫物流センターでリードタイムの短縮
また、工場と顧客の間の距離が長いと商品を短時間に効率よく届けることはできません。そのため、工場と顧客との間に商品を保管する場所を設け、注文が入るたびにそこから出荷できるようにすれば、リードタイムを短縮できます。
次に、大型倉庫物流センターの種類とその役割を説明します。
■大型倉庫物流センターの種類と役割
大型倉庫物流センターは、それぞれの役割や仕組みの違いによって以下の7つに分類されます。
・配送センター
配送センターは、簡単に言うとトラック輸送の拠点となる場所です。メーカーや卸売業者などが所有する物流施設のことで、エリア内の消費者の元へ商品を届けることを目的として各地に設置されています。保管された商品は、この配送センターで顧客やエリアなど目的別に仕分けされ、輸送されます。
・FC(フルフィルメントセンター)
「フルフィルメント」とは、消費者がECサイトで商品を購入してから、商品が手元に届くまでの一連のプロセスのことです。つまり、ECサイトや通信販売などにおいて、在庫管理から発送までを担う大型倉庫物流センターのことを指します。
商品の受注管理や顧客データ管理、返品やクレーム対応まで一括して請け負っているFCもあります。
・PDC(プロセスディストリビューションセンター)
「流通加工・在庫型センター」と呼ばれる物流センターです。施設内では商品の保管や流通加工、ピッキング、検品、梱包などが行われています。PDCでは生鮮食品の加工や精密機器の組み立てなど、高度な加工が行われているのが特徴的です。品質管理に必要不可欠な温度管理や防塵機能を有する装置などの設備や高度な加工技術を有した人材が求められます。
・PC(プロセスセンター)
PDCと同様に流通加工を行う物流センターですが、PDCのように商品の管理や保管を行わないのが大きな違いです。業務内容としては生鮮食品の加工や計量、パック詰め、ラベル貼りなどをメインとし、最終納品先となるコンビニやスーパーマーケットなどの要望に合わせて加工や梱包を行います。
・DC(ディストリビューションセンター)
「在庫物流センター」とも言われ、在庫商品を保管することを前提とした物流センターを指します。仕入れ先から一括で商品を購入するので在庫を抱えるリスクはありますが、急な注文にも迅速に対応できるというのが特徴です。
ちなみにディストリビューションとは「直接顧客には販売せず代理店へ商材を卸す企業」のことです。
・TC(トランスファーセンター)
DCとは反対に、在庫を保管しない物流センターをTCと呼びます。「通過型物流センター」とも呼ばれ、商品はその場で開梱された後、積み替えあるいは仕分けされて、次の目的地や配送先に運ばれる仕組みです。在庫リスクがないのがメリットですが、商品の購入費用はDCよりも高額になるケースがあることや、納品までに時間がかかることなどがデメリットとして挙げられます。
・デポ
デポは「ストック・ポイント」とも呼ばれ、小規模な物流拠点のことをいいます。必要最低限の数だけ在庫を有し、配送に特化しているのが特徴です。母体となる物流センターの周辺に配置され、デポを経由して小売店や消費者などの元に商品を配送します。デポを配置することで、配送距離や配送時間を短縮することが可能になるのが大きなメリットです。
■大型倉庫物流センターの立地での役割の違い
大型倉庫物流センターは、機能だけでなく立地によっても2つの種類に分類されます。
・生産立地型
生産地から近いエリアに建てられた大型倉庫物流センターを「生産立地型」と言います。保管・出荷作業を行う場所を生産地や仕入れ先の近辺に配置することで配送コストが抑えられるのが特徴で、仕入れ先の数が配送先の数を上回っている場合、生鮮食品の加工をメインで行っている場合に有効です。主にアパレルメーカーや建築部材関連、農協などで採用されています。
・消費立地型
生産立地型とは逆に、消費地や販売先の近辺に建てられた大型倉庫物流センターを「消費立地型」と呼びます。仕入れ先の数に比べて配送先の数が多い場合、配送までの時間に制限がある場合に効果的です。配送先までの距離を縮めることで配送にかかる時間が短縮されるため、生鮮食品をメインで扱う場合などは消費立地型が基本となります。
■大型倉庫物流センター まとめ
今回は物流倉庫と大型倉庫物流センターの違いについて解説しました。
最近では、郊外の幹線道路沿いや高速道路のインターチェンジ近くで巨大な倉庫が林立している光景も見られ始めました。
また、都市部でも工場跡地などに大型倉庫物流センターの建設が増えています。
大型倉庫物流センターは物流倉庫より多機能に見えますが、それぞれ目的が異なります。大まかに言うと、大型倉庫物流センターは出荷に優れた倉庫と言え、物流倉庫は保管機能が優れていると言えます。
しかし、大型倉庫物流センターの方が多機能であるからといって、拠点全てを大型倉庫物流センターにすればいいという事でもありません。それぞれの機能や役割を理解した上で、拠点の状況に合わせてどちらが適しているかを判断し、的確に設置することが重要と言えます。
物流を見直す際は、物流センターの立地や用途などを物流会社と相談しながら、自社にとって最適な物流のあり方を検討してみると良いのではないでしょうか。
たとえば、大量の形状が定まった貨物や、Amazonや楽天のような大規模なEC事業では、取り扱う商品の数が何百、何千万個にも及ぶため、それらを保管するための広大なスペースが必要です。
このような事業では、巨大な倉庫や物流センターが適しており、高度な設備やシステムを活用することで効率的な物流管理を実現しています。
しかし、すべての事業者に巨大倉庫が最適というわけではありません。特に、小ロットの商品出荷を主とする事業者の場合、多機能な大型物流センターはその特性がオーバースペックになることがあります。これらの施設は高度な設備を備えているため、不要な機能にコストが上乗せされる可能性があります。その結果、コストパフォーマンスの面で自社のニーズに合わないケースも生じます。
このような場合、重要なのは自社に必要な物流機能を適切に提案し、柔軟に提供してくれる倉庫事業者を選定することです。自社の物流ニーズを正確に把握し、それに応じた施設やサービスを選ぶことで、効率的かつ無駄のない物流運営が可能になります。
そこで、株式会社神谷商店のような倉庫事業者を活用することが解決策の一つです。同社では、御社のニーズを詳細にヒアリングし、必要な機能を選別した上で、最適な物流ソリューションを提案します。特に、他の倉庫事業者が嫌煙する特殊な製品や、荷役の難しい貨物の取り扱いにも対応しており、高品質なサービスを提供します。
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